よどじん(平成28年6月)
2017年2月1日
ページ番号:361181

儲けより、お客さんの笑顔

店に並ぶのは色とりどりのエプロン。
その奥から「まいど!」と元気な声が聞こえてくる。
ここは珍しいエプロン専門店。
店主は長年、この店から激動の新大阪を見守ってきた。
今月のよどじんは、
エプロン工房 丸一商店
米田 純三(こめだ じゅんぞう)さん
ひとつひとつ丁寧に

繊維卸問屋街を中心とした複合商業施設である現在のセンイシティーの前身、梅田繊維問屋街の時代から続くエプロン専門店。米田さんが初めて店に立ったのは18歳の頃。当時は商売に関する知識がほとんどない中、生地の裁断から商品の作製・販売まで、すべてを担った。
新天地、新大阪

再開発計画の中で、繊維問屋街は梅田から現在の場所へ移動が決まった。当時の新大阪は建物がほとんどない、蓮池(はすいけ)が点在するような場所。頼みの綱は新幹線だけだった。「ここでほんまに商売ができるんやろか」。
1969年に名前を改め、新大阪センイシティーがオープンした。米田さんの心配をよそに発展していく新大阪の街。何もなかった湿地に会社や住宅が立ち並び、新幹線に乗って衣類等を求める人々が全国から集まった。
変わるもの、変わらないもの

時代の流れに沿って、バラック小屋の寄せ集めから、日本最大規模の繊維卸団地を経て、現在の複合商業施設へと大きな変化を遂げたセンイシティー。激動の中で米田さんは人とのつながりを何よりも大切にしてきた。「場所や建物が変っても必ず待っていてくれる人がいました。そのことが有難くて励みになった」。
これもエプロン?

店内には普通のエプロンから給食着、婦人服やもんぺなど、様々な商品が並ぶ。これはお客さんの声を取り入れてきた結果である。お客さんに「これもエプロン?」と聞かれることも少なくない。「普段着でも台所に立てばエプロンになる。だからうちにあるものは全部エプロン(笑)。服を選ぶように自分のお気に入りを見つけてほしい」。
お客さんの憩いの場所に

「丸一さん!」と手を振りながら、お客さんが会話をしに店を訪れる。相談事や昔話など話題はさまざま。「『話聞いてくれてありがとう。また来るわ!』と言ってもらうのは、商品が売れるよりも嬉しいかもしれん」とはにかむ米田さん。
今も昔もセンイシティーから

初めは駅とセンイシティーしかなかった新大阪。今では背の高いビルが群を連ねる。「センイシティーを中心にこの街は広がってきた。これからもここから新大阪を動かすきっかけを発信していきたい」と話す米田さん。さらに活気があふれることを夢みて、これからも新大阪の街を見つめ続ける。
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